野桑の里スタッフブログ

高嶺福祉会の『野桑の里』の日々の活動の様子をご紹介しています。

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「寄り添うこと」とは

お母様が3年前に入居されてからほぼ毎日夕食介助に来てくださっている娘様とお話させてもらった時のことです。
その娘様は、お仕事帰りに夕食介助、休日には2回食事介助に来てくださることもあります。
入居当初は、お母さんが廊下を歩き何度も同じ事を尋ねてはまた歩く。だんだん娘様の顔も分からなくなっていく過程を見て、葛藤しながら今現在全ての生活動作に介助が必要になったお母さんを受け入れておられるご様子です。
ユニットの職員のこと、お母さんへの想い、施設への想い、、、色々なことをお話してくださった中で一番心を掴まれたことがありました。
「入居されている方はみんな寂しいんだなって思うんです。みんな『自分を見て、話掛けて』と思っているんだろな~って思う。母に対して、何をしてあげられるんだろうとずっと悩んで、せめて自分に出来ることと思ったのが毎日食事介助に来ることでした。その食事介助に来ながらも、娘としてこれで良いのかと悩んでいたけど、毎日施設に来ることで入居されている方から元気を貰っています。その繰り返しのなかで、自分の名前を呼んで貰えること、自分の存在に気づいて肩をたたいてくれることが、寂しかったり不安だったりする人にとって、どんなに嬉しいことかが分かりました。それが「人の気持ちに寄り添う」っていうことなんじゃないかなあって。だから、自己満足かもしれないけど自分が母にしていることは間違ってはないかなと思っています。」と話してくださったことでした。
3年間真正面から認知症が深くなっていくお母さんの姿を見ながら娘様が辿り着いた答えは、テキストに載っている説明文が恥ずかしくて消え入ってしまいそうなほど真実でした。
「母が野桑の里にお世話になるようになって、色々あったけど、でもこれは母が私に教えてくれたことなんやろな~って思って感謝してるんです。」と笑顔で話してくださりました。

野桑の里には、こうして毎日介助に来てくださるご家族が数名おられます。
本物の介護を目指すならば、私たちはこのようなご家族の声にもっともっと耳を傾けていかなければいけないのです。