野桑の里スタッフブログ

高嶺福祉会の『野桑の里』の日々の活動の様子をご紹介しています。

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「足らずを知る」

9月も今日で終わりです。
今月を振り返ると「足らずを知ることの難しさ」を思い知った1ヶ月だったなと。

人を介護する仕事は、(介護する)人の成長に比例して、質が上がると私は思っています。

調べてみると、成長の意味には「増幅する」と「変化する」の2種類があります。
「人の成長」は絶対的に後者だと思う!!という結論に至るきっかけになる出来事が、今月は沢山ありました。

まず、自分自身のこと。
介護の経験や知識、年齢に伴う社会的経験をコツコツ積み重ねて来ました。
そこに胡坐をかかず謙虚に、を心掛けて仕事をしてきたつもりでしたが、残念ながら「人間は胡坐をかく生き物」なのです・笑
強みを増幅させることは良いことですが、それは自信の増幅にも繋がり、行き過ぎると傲慢になる。。。
傲慢とは、自分の足りなさを強みで補っていると勘違いさせます。これが曲者!!!

さて、10月から出直しです!
辛いけれども自分の足らずに目を向けて努力し、でも時々自分の強みを確認してニンマリし、「傲慢」からの決別に気持ちを奮いたたせながら「変化の10月」にしようと思っています。

「寄り添うこと」とは

お母様が3年前に入居されてからほぼ毎日夕食介助に来てくださっている娘様とお話させてもらった時のことです。
その娘様は、お仕事帰りに夕食介助、休日には2回食事介助に来てくださることもあります。
入居当初は、お母さんが廊下を歩き何度も同じ事を尋ねてはまた歩く。だんだん娘様の顔も分からなくなっていく過程を見て、葛藤しながら今現在全ての生活動作に介助が必要になったお母さんを受け入れておられるご様子です。
ユニットの職員のこと、お母さんへの想い、施設への想い、、、色々なことをお話してくださった中で一番心を掴まれたことがありました。
「入居されている方はみんな寂しいんだなって思うんです。みんな『自分を見て、話掛けて』と思っているんだろな~って思う。母に対して、何をしてあげられるんだろうとずっと悩んで、せめて自分に出来ることと思ったのが毎日食事介助に来ることでした。その食事介助に来ながらも、娘としてこれで良いのかと悩んでいたけど、毎日施設に来ることで入居されている方から元気を貰っています。その繰り返しのなかで、自分の名前を呼んで貰えること、自分の存在に気づいて肩をたたいてくれることが、寂しかったり不安だったりする人にとって、どんなに嬉しいことかが分かりました。それが「人の気持ちに寄り添う」っていうことなんじゃないかなあって。だから、自己満足かもしれないけど自分が母にしていることは間違ってはないかなと思っています。」と話してくださったことでした。
3年間真正面から認知症が深くなっていくお母さんの姿を見ながら娘様が辿り着いた答えは、テキストに載っている説明文が恥ずかしくて消え入ってしまいそうなほど真実でした。
「母が野桑の里にお世話になるようになって、色々あったけど、でもこれは母が私に教えてくれたことなんやろな~って思って感謝してるんです。」と笑顔で話してくださりました。

野桑の里には、こうして毎日介助に来てくださるご家族が数名おられます。
本物の介護を目指すならば、私たちはこのようなご家族の声にもっともっと耳を傾けていかなければいけないのです。