野桑の里スタッフブログ

高嶺福祉会の『野桑の里』の日々の活動の様子をご紹介しています。

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感動

最近、文化的な趣味を持とうと思い立ち、生まれて初めてミュージカルを観に行きました。
少なくとも1年前にはミュージカル観劇など微塵も興味がありませんでした。そんな人間が自らS席を購入するのですから・・・人間は常に変化(良しも悪しきも)し続けるものなのだと実感しました。

休憩を挟んで2時間半の舞台は本当に素晴らしかった!!
最後のカーテンコールに満員の観客が大きな拍手を送り、それに応える役者さんたちの充実した幸せそうな顔を見て、人間は誰かに感動を与えることができたと感じられれば割りに合わないことも頑張ることができるのだろうと思いました。
役者さんの仕事が割に合うかどうかは私には分かりませんが・・・主役やヒロイン役の人もいれば道端の草の役の人もいます。また、照明や大道具が担当の裏方さんもいる。でもこの拍手を舞台裏で聞いて充実感を感じている人達もたくさんいるのだと思います。
その時、介護の仕事と重なりました。
介護の仕事は、割りに合わないと感じる瞬間が多い仕事だと思います。どんなに頑張っても対象者は少しずつ死に向かって状態が低下していく人たちなのです。
また、心身ともに重労働なのに賃金はそれに見合うものとは言い難い・・・。

でも、施設での看取りをさせていただく中で、最近ご家族から「母親に衰えて死んでいく姿を見せてもらって、これからちゃんと生きて行かなあかんなと思いました。」、「姑に対して憎しみの気持ちがずっと消えなかったけど、看取りをしながら許せる気持ちになりました。」と言うお言葉を頂戴することがあります。その時になんとも言えない充実感が沸いてきて、それまでの悩みやしんどさ等は吹き飛び、この介護の仕事に誇りを持てます。
ご家族に感動を提供し、その姿を見て携わった職員も感動する。
言葉は悪いですが、感動の場を演出していくことが、今後介護という割りに合わない仕事に誇りを持って携わる人を増やすひとつの方法ではないかと思います。
志や希望を持って介護の仕事に就いた人が肩を落として去っていくことを色々な環境のせいにしていても始まらないのだから、今自分ができる精一杯のこと、介護の素晴らしさに感動してもらえる取り組みを秘かに考える毎日です。