野桑の里スタッフブログ

高嶺福祉会の『野桑の里』の日々の活動の様子をご紹介しています。

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「待つ」ケア

昨日、在宅で看取りをされていることで有名な長尾和宏先生が、野桑の里で「親の幸せな看取り方」と題して講演をしてくださいました。
分刻みのスケジュールで、ゆっくりとお話しすることが出来なかったのが大変残念でしたが、内容は考えさせられるものでした。
その中でも『「待つ」ケアが大切』という言葉が私の中で一番響きました。
先生は、周囲の者が、その人の死にゆく過程をじっと見守り、その時が来るのを「待つ」ことが出来ないから却って苦しい死にしてしまう、という意味での「待つ」ケアの大切さを説いておられました。
本当にそうなのです。
私たちも施設で看取りをさせてもらっていますが、いつもより食事や水分量が少ないと、「念のため」とか「とりあえず」と言いながら点滴をすることがあります。施設は医療というサービスが手近にあるため、すぐに頼ってしまいがちです。機能低下した心臓が賄えるだけの水分を身体が本能的に調整しているのに、周りが自分たちの気休め(?)で点滴をしてしまう・・・。これはまさに有難迷惑!ですよね。

全く場面は変わって、日常生活援助の中でも「待つ」ケアが置き去りにされています。
歳をとれば頭の回転も動作もゆっくりになりますよね。(私も最近は実感の域です^^;)
しかし、そうとは分かっていながら、その人が出来ることまで取り上げて支援しているのが現状。それには時間で区切られたサービス提供やぎりぎりの人員配置などにも問題大ありだとは思うけれど、支援する私たちが「自立支援」という自分たちの使命を知っているのか、伝えられているのか・・・すさまじく反省です。

人間の尊厳ある生にも死にも「待つ」ケアが重要であることを、長尾先生から学んだ大切な一日でした。